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2023/07/26
Weekly Icodec versus Daily Glargine U100 in Type 2 Diabetes without Previous Insulin
Rosenstock J, Bain SC, Gowda A, Jódar E, Liang B, Lingvay I, Nishida T, Trevisan R, Mosenzon O; ONWARDS 1 Trial Investigators.
N Engl J Med. 2023 Jul 27;389(4):297-308. doi: 10.1056/NEJMoa2303208. Epub 2023 Jun 24.
BACKGROUND: インスリンicodecは、糖尿病管理に用いる開発中の週1回投与の基礎インスリンアナログである。
METHODS: インスリン投与歴のない成人2型糖尿病患者(HbA1c 7~11%)を対象に、78週間の無作為化非盲検treat-to-target第3a相試験(52週間のメイン期と26週間の延長期、さらに5週間の追跡期間を含む)を行った。参加者は1:1の割合で、週1回投与のインスリンicodec群と1日1回投与のインスリン・グラルギンU100群に無作為に割り付けられた。主要エンドポイントは、ベースラインから52週目までのHbA1c値の変化とし、確認的副次的エンドポイントは、48週目から52週目までの血糖範囲70~180mg/dl(3.9~10.0mmol/l)にいた時間の割合とした。 低血糖エピソード(ベースラインから52週目および83週目まで)を記録した。
RESULTS: 各群には492人が参加した。ベースラインの特徴は両群で同様であった。52週時点のHbA1c値の平均減少は、icodec群がglargine U100群よりも大きかった(icodec群では8.50%から6.93%[平均変化、-1.55%ポイント]、glargine U100群では8.44%から7.12%[平均変化、-1.35%ポイント]);推定群間差(-0.19%ポイント;95%CI、-0.36~-0.03)は、icodecの非劣性(P<0.001)および優越性(P=0.02)が確認された。70~180mg/dlの血糖範囲にあった時間の割合は、icodecがグラルギンU100よりも有意に高く(71.9%対66.9%;推定群間差、4.27%ポイント[95%CI、1.92~6.62];P<0.001)、優越性が確認された。臨床的に重大または重篤な低血糖を併発した割合は、52週目ではicodecが0.30件/人年、グラルギンU100が0.16件/人年(推定発生率比、1.64;95%CI、0.98~2.75)、83週目ではそれぞれ0.30件/人年、0.16件/人年(推定発生率比、1.63;95%CI、1.02~2.61)であった。新たな安全性シグナルは同定されず、有害事象の発生率は両群で同程度であった。
CONCLUSIONS: 血糖コントロールは週1回投与のインスリングラルギンU100よりも週1回投与のicodecのほうが有意に良好であった。(Novo Nordisk社助成 ONWARDS 1 ClinicalTrials.gov番号、NCT04460885)。
(担当) 湯浅智之
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