TOP > 気になるメディカルトピックス・コラム一覧 > 気になるメディカルトピックス・コラム詳細
2023/03/22
Late isocaloric eating increases hunger, decreases energy expenditure, and modifies metabolic pathways in adults with overweight and obesity Cell Metab. 2022 Oct 4;34(10):1486-1498.e7.
食事時間が遅くなることは肥満リスクと関連づけられてきた。その原因が、飢餓と食欲の変化、エネルギ消費、あるいはその両者の変化によるものなのか、そして脂肪組織の分子経路が関わってくるのかは不明である。そのため、栄養摂取、身体活動、睡眠そして光照射を厳密に調整した場合において、食事時間が遅いときと早いときの効果を、無作為化対照クロスオーバー試験(ClinicalTrials.gov NCT02298790)を実施した。その結果、食事時間が遅い場合には、空腹感が強く、食欲調整ホルモンを変化させ、覚醒時と24時間のグレリン・レプチン比を増加させた。さらに、遅い食事は、覚醒時エネルギー消費と24時間深部体温を減少させた。脂肪組織の遺伝子発現解析では、遅い食事は、脂質代謝に関わる経路、すなわちp38MAPKシグナル、TGF-βシグナル、チロシンキナーゼ型受容体修飾、オートファジーを、脂肪分解の抑制と脂質合成を増加に一致する方向で変化させる。これらの結果は遅い食事がエネルギー消費を正とし、肥満リスクを増大させるメカニズムを収束させることを示すものである。
担当:湯浅智之
2024年度のお知らせ
2024/10/09
2024/09/25
2023年度のお知らせ
2022年度のお知らせ
2021年度のお知らせ
2020年度のお知らせ
2018年度のお知らせ
2017年度のお知らせ
2016年度のお知らせ
2015年度のお知らせ