2021/07/01
2021年7月1日~4日に開催された第67回日本不整脈心電学会の第1日のランチョンセミナーにおいて、本講座の添木が「心房細動合併心不全の治療戦略」という演題を発表しました。以下、その主な内容を示します。
心房細動がある人はない人に比べ心不全リスクは5倍であり、いったん合併すると悪循環に陥ることが知られています。本講演では心房細動合併心不全の治療を薬物療法と非薬物療法の2つの側面から話をしました。心不全合併心房細動患者での薬物療法によるレートコントロールはβ遮断薬が中心となりますが、至適レートについてはまだしっかりとしたエビデンスはなく個々に考える必要があると思われます。心不全を含むハイリスク患者では早期のリズムコントロールは予後を改善する可能性があり、リズムコントロールの重要性が見直されています。心房細動を伴った心不全に対して新規薬剤の有用性が期待されており、今後期待される新規治療薬としては可溶性グアニル酸シクラーゼ刺激薬などがあげられます。また、我々はリバーロキサバンが抗凝固作用と並行して抗炎症作用を有し、高血圧ラットにおいて心房細動の誘発率を減少させることを報告しており、新たな側面での可能性を示しました。さらに、非薬物療法として、心房細動アブレーションは心不全や生命予後を改善するというエビデンスが最近数多く報告されており、適応が拡大しています。特に、心房リモデリングが進んでいないより早期の患者では恩恵を受けやすく、早期の施行が望ましいと考えられます。
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