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新着情報

2020/10/15

小松島市医師会学術講演会(ハイブリッド形式)(不整脈・心不全)

2020年10月15日(木)小松島市医師会学術講演会が開催され、本講座の添木が「心不全合併心房細動の診断・治療戦略~新しい薬剤ARNIへの期待~」の演題で現地およびWEB配信にて講演を行いました。現地49名、WEB16名の方にご参加いただき、現地の方がWEBよりも多くの方にご参加いただけたのは予想外でした(COVID-19対策は十分になされていたように感じました)。久しぶりのライブでの講演で、少し熱が入ってしまいましたが、無事発表することが出来ました。

講演要旨は以下のとおりです。

心房細動と心不全は、お互いに増悪因子となり、いったん合併すると悪循環に陥ることが知られている。心細動治療は大きく分けて、アップストリーム治療、ダウンストリーム治療、その他(原因・誘因の除去)に分けられる。ダウンストリーム治療における塞栓症予防に関しては、今年発表された不整脈薬物治療ガイドラインで、日本人のデータに基づく改定がなされた。CHADS2スコア1点以上では、DOACが推奨、ワルファリンが考慮可ということで、両剤の差別化が行われており、わが国のレジストリー研究から明らかになった持続性・永続性心房細動,低体重,腎機能障害,左房径拡大がその他のリスクとして新たに加えられた。また、心不全の発症と進展には神経体液性因子の活性化が関与する。アンジオテンシン受容体・ネプリライシン阻害薬(ARNI)のサクビトリルバルサルタンはネプリライシン阻害薬とアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)の合剤であり、ナトリウム利尿ペプチド系を促進しRAA系を抑制することによって、抗線維化・心肥大抑制作用、全身血管抵抗の低下、交感神経系の抑制などをもたらし駆出率低下心不全(HFrEF)において心保護効果そして心不全改善効果を有することが示されている(PARADIGM-HF試験)。昨年発表されたPARAGON-HF試験では左室駆出率の保たれた心不全(HFpEF)患者へのベネフィットを示唆するも、主要評価項目はわずかに未達であった。しかしながら、サブ解析により男性よりもこの疾患に罹患しやすい女性を含め、治療により高い効果を示す特定の患者集団の可能性が示唆されている。また、心房細動を有している患者はそうでない患者よりもARNIが有用である可能性もあり、今後の検討が待たれる。

 

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