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気になるメディカルトピックス・コラム

2020/10/26

BPPV再発予防とビタミンD

Prevention of benign paroxysmal positional vertigo with vitamin D supplementation: A randomized trial.

Jeong SH, Kim JS, Kim HJ, Choi JY, Koo JW, Choi KD, Park JY, Lee SH, Choi SY, Oh SY, Yang TH, Park JH, Jung I, Ahn S, Kim S. Neurology. 2020 Sep 1;95(9):e1117-e1125.

【背景・目的】 良性発作性頭位めまい症(benign paroxysmal positional vertigo:BPPV)は、良性疾患であるが罹患率が高く再発する。近年、ビタミンD欠乏がBPPVの発症に関与しているという報告がいくつかある。ビタミンDとカルシウム補充がBPPVの再発を減らすことができるか検証することを目的とした。

【方法】 韓国の8つの大学病院で行われたオープンラベルのランダム化比較試験である。BPPVと診断された18歳以上の患者を対象とし、ビタミンDやカルシウム製剤の使用者や妊婦は除外された。介入群は25(OH)D,Ca,P,副甲状腺ホルモンを測定し、25(OH)Dが20ng/mL未満であった患者はビタミンD 800IUと炭酸カルシウム 1000mgを1年間投与され2ヶ月と12ヶ月で血液検査が行われた。対照群は血液検査や投薬を行わなかった。主要評価項目は年間再発率とし、副次評価項目は再発患者割合、25(OH)D、年間転倒率、年間骨折率、カリフォルニア大学ロサンゼルス校めまい問診票(UCLA-DQ)を用いたQOLの変化とした。

 【結果】2013年12月から2017年5月まで適格性が評価された1491人のうち、1050人が介入群518人、対照群532人に割り付けられた。介入群で血液検査を拒否した18人を除き、25(OH)Dが20ng/mL未満の348人にビタミンDとカルシウム製剤を投与した。1ヶ月以上追跡できた介入群445人(25(OH)D 20ng/mL未満が299人)と対照群512人をITT解析の対象とした。主要評価項目では、介入群では年間再発率が0.83[95% CI:0.74-0.92]、対照群では1.10[95% CI:1.00-1.19]と有意に減少を認め、Per protocolでも同等の結果が得られた。副次評価項目では、25(OH)Dは介入群では12ヶ月後に13.3ng/mLから24.2ng/mLに上昇があり、QOLは両群で改善した。年間転倒率や骨折率は両群間で有意差がなかった。

 【結論】25(OH)D低下のあるBPPV患者ではビタミンDとカルシウム補充により再発率は減少する。

(担当:堀 太貴)

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