TOP > 気になるメディカルトピックス・コラム一覧 > 気になるメディカルトピックス・コラム詳細

気になるメディカルトピックス・コラム

2020/10/12

消化器症状を伴うCOVID-19感染者の特徴

今回の論文は、新型コロナウイルス感染が全世界に拡大する前に、中国から発表された論文です(Xi Jin et al. Gut 2020; 69:1002–1009)。今では周知の事実になっているかも知れませんが、消化器医として改めて感染の危険を認識するため、取り上げてみました。

新型コロナウイルスはACE2(Angiotensin Converting Enzyme 2)を介して体内に取り込まれます。ACE2は肺の上皮細胞に存在することで有名ですが、消化器の腸管細胞にも多く存在しています。また、便中にもウイルスが検出されていることから、多くのウイルスが腸管から体内に侵入していると想定されます。

この論文の結果では、消化器症状(下痢、嘔吐)のあるCOVID-19感染患者は重症化しやすいと結論づけられていますが、私はむしろ、重症化する症例の多臓器合併の1つに消化器症状があると認識しています。本論文の重症化予測因子にも挙げられたように、初期段階でLDHが高値である症例は特に注意が必要と思われます。

いずれにしても、糞口感染が重要な感染経路の1つであることは間違いなく、感染予防には、マスク・3密回避・換気以外にも、手指の消毒も入念に行う必要があります。

(担当:谷口)

2020年度のお知らせ

2018年度のお知らせ

2017年度のお知らせ

2016年度のお知らせ

2015年度のお知らせ