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気になるメディカルトピックス・コラム

2018/12/04

プリン体は気にしなくていい!?

 年末も近づくこの時期にはどうしても宴席が多くなりがちですが、尿酸値が高い方はアルコールやプリン体の多い食事に注意されていると思います。ずっと以前より食事や飲酒は痛風発症のリスクであることがよく知られていますが、肉類やレバー,干物、アルコールではビールがその代表的なものです。ただし、環境要因だけではなく遺伝要因によっても尿酸値が決定するとされています。しかし、これらの相対的な影響の度合いはよくわかっていません。最近、尿酸値に対して食事要因と遺伝要因がそれぞれ及ぼす影響について興味深い報告がなされました(BMJ 2018; 363 k3951  https://doi.org/10.1136/bmj.k3951 )。

 

 米国在住のヨーロッパ系住民を対象にした複数の疫学研究のシステマチックレビューでは、15食品が血清尿酸値と優位に相関していました。尿酸値上昇に関係するのが、ビール, 蒸留酒, ワイン, ポテト, 鶏肉, ソフトドリンク, 肉(牛肉、豚肉、子羊肉)。一方で、尿酸値低下に関係するものもあり、卵, ピーナッツ, シリアル, スキムミルク, チーズ, 黒パン, マーガリン, 非柑橘果物でした。ただし、これらの食品が与える影響はいずれも小さく(0.06から0.99%、合計しても3.28%)、一方で遺伝的要因の遺伝率(遺伝で説明できる割合)は23.9%でした(男性では23.8%、女性では40.3%)。

 

 食事の影響は予想よりもずいぶん小さい結果でした。本研究では痛風患者や尿酸値低下薬を内服している方が除外されているので、そのような方は慎重に判断されるべきですが、それでも遺伝要因により大きく決まってしまう尿酸値はこれまで以上にうらめしいものなのかもしれません。(担当:湯浅智之)

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