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気になるメディカルトピックス・コラム

2018/03/07

DKDが進行するリスクの高い患者をみつけるには、動脈硬化の評価をすべき

糖尿病は末期腎疾患(ESRD:透析や移植を必要とする腎不全)の主要な原因であり、

その予防と克服は医学的、社会的かつ医療経済上も世界共通の喫緊の課題であります。この課題を克服するためには、DKD(diabetic kidney disease: DKD)が進行するリスクの高い患者を早期にみつけだし、適切な治療を行い重症化を予防することが大切になります。

今回、24時間自由行動下血圧(ABPM)と脈波伝播速度(PWV)が、DKDの発症・進展の優れた予測因子であるという研究結果が報告されました(Diabetologia 20:246–257, 2011)(表)。

この背景には、以下のような要因があるかと思われます。


  1. 糖尿病治療の進歩やレニン・アンジオテンシン系阻害薬を用いた治療によって、古典的糖尿病腎症注1の患者が少なくなってきている(Curr Opin Nephrol Hypertens 61:455–465, 2018)。

  2. 患者の高齢化により、加齢に伴う動脈硬化などがオーバーラップして、アルブミン尿や蛋白尿がないにもかかわらず腎機能が低下している患者が増えている。


以上より、

ABPMを使用して、DKDが進行するリスクの高い患者を早期にみつけだし、高血圧(動脈硬化の原因)の管理・治療 を行うことで、DKDの発症・進展を予防または、遅延させることができると期待されます。



1)古典的糖尿病腎症 (classical diabetic nephropathy)

糸球体過剰濾過から微量アルブミン尿、顕性蛋白尿、ネフローゼ、糸球体濾過量(GFR)低下から末期腎不全に至る腎障害

(担当:乙田)

 

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