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気になるメディカルトピックス・コラム

2017/06/28

1型糖尿病患者にも福音をもたらすメトホルミン

メトホルミンは2型糖尿病患者の血糖コントロール改善のほか、生命予後改善にも寄与することが知られ、その薬価の安さからも経口糖尿病治療薬の中では、コストパフォーマンスはずば抜けています。現在は1型糖尿病患者さんには、保険適応がありませんが、その効果のほどはどうでしょうか?

 今回、5ヵ国(オーストラリア、カナダ、デンマーク、オランダ、英国)、23の病院または診療所で、5年以上の1型糖尿病罹患歴があり、10の心血管リスク因子(BMI≧27kg/m2、HbA1c> 8.0%、CVDの家族歴等)のうち少なくとも3つを持つ、40歳以上の1型糖尿病患者を対象としてメトホルミン1000mgまたは、プラセボの2群に無作為に割り付けられ、メトホルミンがアテローム性動脈硬化症を減少させるかどうかについて、頸動脈内膜中膜肥厚(CIMT)の変化が3年間追跡調査されました(Lancet Diabetes Endocrinol. 2017 Jun 9. pii: S2213-8587(17)30194-8.)。

 結果としてメインアウトカムの最大IMTはメトホルミン群で退縮がみられ、副次効果としてeGFRの改善が得られ、本研究では、1型糖尿病患者の心血管予防におけるメトホルミンの有用性を示唆されました。1型糖尿病患者さんに使用可能な経口薬は大変制限を受けている状況ですので、今後もこのような新知見の積み重ねが、治療の多様性につながればと期待しています。(担当:粟飯原)

 

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